DITA
導入支援サービス

DITA 化コンサルティングから実導入・運用までワンストップでご提供します。

なぜ DITA なの ?

マニュアルの制作方法は大きく分けて 2 つあります。

1 つは DTP 。InDesign や FrameMaker、Word を使用した完成物の見た目を意識した制作方法です。
もう 1 つはマークアップ言語を使用した制作。古くは SGML から始まり、独自 DTD を使用した XML など、効率を意識した制作方法です。




DITA を使用したマニュアル制作はこのうちマークアップ言語を使用した制作方法になります。マークアップ言語を使用した制作は、DTP に比べ「とっつきづらい」「一般的ではない」「一般的な規定がない」「導入には大きな費用がかかる」…と、とかく「難しい!」というイメージを持たれがちです。しかし、言語展開や紙媒体以外への展開、プログラムによる自動処理、ソフトウェアへの依存脱却などを考えた場合には、非常に魅力的な制作方法です。
そこで考えられたのが「誰でも」「簡単に」「費用を抑えて」使用できるマニュアル向けのマークアップ言語規格を作成すること。そうして作成されたのが「DITA」という規格です。

DITA ってどんなもの?

DITA は「XML※」の規格のひとつで、「マニュアル制作に特化した」規格です。
標準化団体の一つである OASIS の支援の下にIBM が開発し、コミュニティに寄贈されたものです。
誰でも自由に使用することが出来ます。

● マニュアル制作に特化した規格

タイトルのとおり、DITA は「マニュアル制作に特化した」規格です。一般的なマニュアルに使用される内容に対応できるように設計されています。
マニュアルの内容に応じてテンプレート(タグセット)が用意されており、そのテンプレートに沿って入力することで内容の均一化を図ることが出来ます。

● 主な 4 つのテンプレート(Topic、Task、Concept、Reference)

Topic … 汎用的なテンプレートです。どのようなマニュアルの内容にも対応可能です。

Task … 手順を説明する際に使用するテンプレートです。

Concept … 概念を説明する際に使用するテンプレートです。

Reference … リファレンスマニュアルを作成する際に使用するテンプレートです。

(他にもタグセットの種類はありますが、ここでは代表的なもののみ紹介いたします。)

●「 Topic」と「Map」

DITA では内容と構造が分離して管理されており、先に述べたテンプレートを使用して書かれた内容を「Topic」と呼び、構造を「Map」と呼びます。

●Topic

通常、1 冊のマニュアルは 1 つのファイルで書かれます。大きな本になった場合はファイルを分割する場合もありますが、それでも通常は章単位での分割に留まります。
DITA では「ひとつの内容の説明」単位でファイルを分割します。この分割されたファイルは「Topic」と呼ばれます。

たとえば、
1. 卵料理
1-1. ゆで卵の作り方
1-2. 目玉焼きの作り方
1-3. 卵焼きの作り方


という項目があった場合、それぞれの項目ごとに 1 つの Topic(ファイル)を作成し、計 4つの
Topic が作成されます。
また、この Topic はそれぞれ独立しており、前後関係などの構造に関しての情報は持っていません。




●Map

小さく作られた Topic を束ね、構造を管理するのが Map です。コンテンツの内容は含まれず、「構造だけ」が記述されています。




Map ファイルは「設計図」、Topic は「材料」のような関係です。

● 出力エンジンの開発不要

通常、マークアップ言語を使用した場合、DTP と異なり「完成品の姿にするための出力エンジン」を開発する必要があります。DITA ではオープンソースの出力エンジン「DITA-Open Tool Kit(DITA-OT)」が提供されています。DITA-OT を使用することで、PDF をはじめ、HTML、e-PUB などさまざまな媒体向けに出力を行うことが出来ます。
(PDF への出力は、別途ソフトウェアが必要です)


※XML とは?
XML は言葉に意味を持たせ、プログラムによる自動処理を可能にしたものです。

たとえば「丸星株式会社」と、ただテキストを打つだけでは、言葉の意味を最初から理解している人間には会社名だと理解できますが、プログラムには理解が出来ません。ただのテキストです。これに「タグ」と呼ばれるマークを付けると<company> 丸星株式会社</company> このようになります。
その上で「company というタグがあったら会社名」というルールを規定すれば、プログラムにも「これは会社名である」と理解できるようになります。
また、タグは自由に規定することが出来るため、用途に応じて規定することが可能です。
応用範囲は広く、ソフトウェアや電化製品のUI の記述や、DB ソフトウェア、意識はされていませんが、普段使用している Office 製品のファイルも、中は XML で記述されています。

DITA のメリット

DITA のメリットは 4 つです。


1. 構造と内容が分離しているため、内容の再利用が可能
2. 編集費用、翻訳費用の低減
3. ワンソース・マルチユース
4. 導入が容易

1. 構造と内容が分離しているため、内容の再利用が可能

Map と Topic に分けることで、内容が同じ箇所はそのまま再利用することが出来るようになります。また、注記文や法令文など、まとめての管理が必要なものについては、1 つのファイルを修正すれば全てに反映されるため、管理を楽にすることが出来ます。


2. 編集費用、翻訳費用の低減

プログラムに理解できる構造やタグで情報を記載することにより、元言語、翻訳言語でも自動編集を実現できます。
また、今まではほんの一部を編集しただけでも、本一冊分を翻訳に回す必要がありました。この場合、100% マッチとなる部分でも作業費用として費用が乗せられてしまったり、解析のための時間がかかってしまったりと、余分なコストがかかってしまいます。DITA の場合、本全体を翻訳に回す必要は無く、翻訳に回るのは変更があった Topic のみです。最低限の量のみ翻訳対象とすることで、翻訳費用を大きく削減することが出来ます。


3. ワンソース・マルチユース

DITA では DITA-OT を使用することで、さまざまな形式に出力することが出来ます。
また、XML ベースの規格のため、独自の出力形式に対応することも可能です。


4. 導入が容易

通常のマークアップ言語を使用したマニュアルは管理システムが必須です。また、システムはほぼ「個別開発案件」となり、莫大な費用がかかります。DITA では導入フェーズに合わせて、さまざまな選択肢があります。
たとえば、システムは導入せずに DITA 対応のエディタのみを使用してテストを行い、小さなシステムで効果測定、実運用には大規模システムを導入…といったことも可能です。


このような背景から、主に海外がメインだった DITA 導入が、ここ数年で国内での導入数もぐっと伸びてきています。

DITA に向いているコンテンツ

DITA のメリットを最大限に活かすには、いくつかのポイントがあります。以下のポイントをご確認ください。

1. 翻訳展開されている
2. 年間に数回の改訂が発生する
3. レイアウトがビジュアルに寄ったものではなく、ルールに沿って均一化されている

1. 翻訳展開されている

DITA において最もコストメリットが発揮されるのが翻訳です。翻訳言語が多い場合、より多くのコストを削減することが可能です。


2. 年間に数回の改訂が発生する

翻訳にも通じますが、編集量の低減がコストメリットとなります。あまり改訂が無い場合は導入の費用回収までに時間がかかってしまいます。


3. レイアウトがビジュアルに寄ったものではなく、ルールに沿って均一化されている

DITA では「自動組版」を行うため、「レベル1 のタイトルはこのレイアウト」「表はこのレイアウト」と、ルールに沿った処理を行います。既にルールが規定され、それに沿って運用されているようなものであれば、移行は可能です。販促チラシのようなビジュアルを重視したものは DITA には向いていません。


DITA に向いたコンテンツであれば、DITA のメリットを十分に活かすことが出来ます。

DITA の導入方法

実際、DITA を導入する場合はどうすれば良いのでしょうか?

・システムの導入は必要?
・どうやって現状のDTPデータからDITAに変換するの?
・実際の編集はどのように行えばいいの?

といったように、たくさんの疑問点があがってくるでしょう。
通常は以下のような流れで DITA の導入を行います。

1. コンテンツ解析

DITA 化の効果があるかを判断します。

2. コンテンツ分析(IA 分析)

DITA の形式に合わせ、コンテンツの内容を分析します。

3. 運用分析

実際の運用方法・ワークフローをヒアリングし、DITA 運用に適したフローへアドバイスを行います。

4. スタイルシート設計

お客さまごとの仕様に合うように、PDF・HTML 用の出力プラグインの設計を行います。

5. IDB

DTP データを DITA データに作り直します。必要に応じてイラストのリライトを行います。

6. マニュアル制作

DITA データでの編集方法のマニュアルを制作します。

7. トレーニング

DITA での入力方法についてトレーニングを行います。

8. 運用

必要に応じて、実際のデータの編集を行います。

導入前

  • XML の基本の解説など、基礎レベルからの仕組みの解説の理解
  • KC テスト利用によるシミュレーション
  • テストデータの作成によるシミュレーション

仕様検討

  • ワークフローのシミュレーション
  • データ管理を楽にするための補助機能(メタデータ)の提案
  • 多言語に対応したスタイルの提案

文書理解析

  • 既存データの DITA 化
  • 実際の製作現場に即した内容でのデータ解析
  • 共有部位、用語管理などの提案

システム導入

  • 管理者トレーニング
  • ユーザートレーニング
  • 外注へのトレーニング

効果測定改善

  • 改善箇所のヒアリング
  • 改善提案

丸星では、導入前のご検討から実際の運用まで、幅広くサポートを行っております。

DITA と管理システム

先に述べてきたとおり、DITA はメリットのある規格ですが、ひとつ大きな弱点があります。


・ファイル数が膨大になってしまう


DITA では「ひとつの内容の説明」単位でファイルを分割します。このルールに則ってファイルを作成すると、500 ページほどのマニュアルで1000 程度のTopic ファイルが作成されます。
この大量のファイルに対して、

  • どのファイルが更新対象なのか
  • どのファイルを翻訳手配しなければいけないのか
  • どれが最新の状態なのか

等、管理を行っていくのは大変な手間となってしまいます。

そこで、コンテンツ管理システム(CMS)を使用し、運用面のカバーを行うことで、より効果的にDITA での運用を行うことが出来ます。

丸星では「SDL Knowledge Center」を中心に、管理システムのご提案も行っております。